営業研修3つのポイント
営業改善では、営業研修において「実際に行動に移す」「研修の再現性」「行動の継続」の3点を重視しています。

なぜなら、営業研修の効果が上がらない理由が次の3つだからです。
1.知識の理解にとどまり実際の行動に移らなかった。
2.研修の際には理解できたが、会社に戻ると難易度が高く行動できなかった。
3.改善行動が続かなかった。

そこで、実際に「行動に移す」仕掛け、「研修の再現性」を高めるツール、「行動の継続」を高める仕組みの3点が重要になってきます。

1.実際に「行動に移す」仕掛け
営業研修の目指すべきゴールは、研修の実践であり業績向上につながる行動ですが、実際に研修内容を実践する方は研修受講者の僅か10%と言われています。

その原因は、全米で100万部を超えるベストセラーを記録したメル・ロビンズの「5秒ルール」で解説されています。
脳には無意識にできる習慣化された「自動運転」といつもと違った行動をする時に拒否しようとする「非常ブレーキ」の2つの役割があり、脳は普段と違う事をしようとすると「非常ブレーキ」をかけて行動を抑制しようとします。

つまり、「新しい事=危険な事」「慣れない事=面倒な事」という認識を脳は持つ傾向があり、あれこれとやらなくてもよい理由を探し出して「非常ブレーキ」をかけるので結果、行動しないのです。

対策として、メル・ロビンズは脳が無意識に「非常ブレーキ」をかける前、5秒で行動する事が大切だと提唱しています。
実際に行動に移してしまえば、一貫性の原理が働き行動は継続して行きます。

そこで、営業研修の内容を「実際に行動に移す」仕掛けとして、営業改善ではワーク(行動)を多用します。

研修時間の約50%程度をワーク(行動)に充てて、研修で学んだ「新しい事」「慣れない事」に十分になじんで頂き、脳が「面倒な事」として「非常ブレーキ」をかけない工夫を致します。

知識だけであれば、わざわざ研修を受ける必要性はなく乱暴な言い方をすれば、本を読めば済む話です。
研修は本とは違って、強制的に取り組める場と時間がある訳ですから知識はもちろんですが、実際に行動に移して新しい改善行動を身に着ける事がより重要になります。

2.「研修の再現性」を高めるツール
研修で最も重要なことは実行ですが、研修内容を行動に移す際に実行率とともに重要になるのが再現性です。
以前ある営業マンの方が、とても印象深い研修経験談を語ってくれました。その営業マンの方が受講された営業研修は、顧客との営業技術を高めるSPIN話法に関するものでした。

SPIN話法とは、イギリスのニール・ラッカムが考案した商談を成功に導く5つの営業ステップで大変優れた営業理論です。
PIN話法の5つの営業ステップは、Situation (状況質問)、Problem(問題質問)、Implication (示唆質問)、Need-payoff (解決質問)で、SPINの順に質問を展開して営業効率、受注確度を高めるものです。

ある営業マンの方は、営業研修でSPIN話法を学びとても感銘を受けたそうで、今までで一番心に響いたと言われました。
ところが、実際には実行が出来なくてとても残念だったとも言われました。とても感銘を受けたが実践しようとすると難しくて出来なかったのだそうです。

もちろん、これはニール・ラッカムのSPIN話法に非はありません。逆にとても優れた営業手法です。
ただ、実際に行動できなければ研修は単なる知識の習得で業績向上には結びつきません。
この場合もSPIN話法を実践できる様に研修内容が設計されていれば良かったのでしょうが、この様なケースは本当に多い様です。

そこで、営業改善の営業研修では「研修の再現性を高める」為に、実行をサポートする「ツール」を活用しています。

例えば、新規開拓なら具体的なアプローチ候補を選出、絞り込む「ニーズ検討表」を、業務の見える化なら見える化の為の「15分スケジュール」というツールを、中間管理職の部下とのコミュニケーション改善なら「週間スケジュール」というツールを提供します。

これは、元々は研修内容を行動に移す事を簡単にする為に考えたのですが、簡単に行動できるので、副次的な効果として研修後の実行の際に再現性が高まりました。

実践の為のツールがない場合には、中間管理職研修で部下とのコミュニケーションを改善しましょう。方法は○○ですと言われても実践は意外に難しいものです。
先に5秒ルールでご説明した様に脳は「新しい事=危険な事」「慣れない事=面倒な事」と認識するからです。

研修後に研修内容を5秒以内に行動しようとすれば、この行動は「ツール」を使うから簡単と思わなければ、実際には研修後の実行(研修の再現)は難しいのです。

3.「実行の継続」を高める仕組み
研修後に研修内容が実行されて再現性もあれば研修目的の半分は実現されます。
しかし、行動が途中で止まってしまっては研修の本当の目的である業績向上というゴールには辿り着きません。

脳は「新しい事=危険な事」「慣れない事=面倒な事」と認識しますので、一貫性の原理が働き行動が継続しやすくなる状況まで持続させなければなりません。

既にご説明させて頂きましたが、営業改善では頭の中(理解)で止まらず行動へと動き出す為に、また研修の再現性を高める為に行動をサポートする「営業ツール」を提供しています。
この行動は「ツール」を使うから簡単という気持ちは重要で、単純ですがこの仕掛けがある事で営業研修は実行→再現→継続へとつながり、最終的に業績向上への仕組みとなって行きます。

実行は1回きりではなく継続することが重要です。
物事は継続し続ける事で初めて PDCA が回りますので、実行を継続する為の管理手法「プロセス管理」も営業改善では重視しています。

行動が継続されて、脳が無意識に実行できる習慣化された自動運転となれば、研修内容の行動は日常となり結果、業績は向上し続けます。

この様に営業改善では、実際に「行動に移す」仕掛け、「研修の再現性」を高めるツール、「行動の継続」を高める仕組みの3点を踏まえた上で研修内容を実施いたします。

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■営業研修を外部企業へ依頼する際の注意点
営業研修は他の研修と違って、原理原則や理論だけでなく実践的なものでなければ役に立たない所があります。

また、成功事例であっても特殊要因であり自社に置き換え可能なものでなければ実践的とは言えません。

つまり、自社に置き換え可能な様にノウハウ化したものを提供してくれなければ意味がないのです。

研修を受ける立場の営業マンが研修に積極的でないのは、その実践的でなければ役に立たないという部分、自分自身に置き換えが可能なのかという所が大きいと思われます。

したがって、外部の企業に研修を依頼する際には、自社に置き換え可能な様にノウハウ化された営業ノウハウがあるのかに注意を払う必要があります。

例えば、「営業マネージャー研修」に必要なノウハウであれば、
・部下の業務「見える化」の方法
 見える化だけでなく、営業としてのあるべき姿への業務仕分けの方法まで
・部下とのコミュニケーション手法
 一般的なノウハウではなく、数字というシビアな現実に関して
 報告・連絡・相談がスムーズになる方法
・受注までの営業プロセスの把握
 ヒアリング~見積り~クロージング~受注という概略にとどまらず
 営業現場の動きが止まる事のないような具体的で細かなステップ設定

「営業部長・部門長研修」であれば、
・重点得意先の特定方法
 数字のベースを固める方法まで深掘り
・部下の業務への時間配分の改善手法
 見える化だけでなく、営業としてのあるべき姿への再設定の方法まで
・数値の予測、不足数値への対策方法
 部下への具体的な行動指示ができるまで深掘り
などの知見は必須となって来ます。

また、研修は実践しなければ効果は1ミリも発揮されません。
実践を促す為の仕組み、例えば、受身な営業マンにでも行動を促すことが出来る営業ツールの作成ノウハウがあることも重要になって来ます。

■「営業改善」の特長
「営業改善」ではベースとなる受注までの「営業プロセス」は既に開発済みですので、業界、企業特有の構造を貴社の営業マン様への取材で補完させていただき、その企業に最適な「営業プロセス」=「営業教育プログラム」をご提供する事が可能です。

また、数字を構築する仕組みに必要な、重点得意先を特定して目標数字のベースを固めるノウハウなども開発済みで、赤字に悩む広告代理店にて効果を上げました。

さらに、チームリーダーなどのマネジャー層が持つべきマネジメント・コミュニケーションノウハウに関しても「週間スケジュール」という一般的な営業ツールを使うことにより、誰でも受け入れやすくしながら独自の「予定マネジメント」という手法で、数字成率アップのノウハウもご提示することが可能です。

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■営業研修メニューの一例

・中間管理職(課長・マネジャー)向け
「若手営業マンを育てながら数字を作るマネジメント術」
1.数字を達成するチームと未達チームの違い
  ※ワーク:現状のチームメンバーとのコミュニケーションを振り返る
2.部下とのコミュニケーションがうまく行かない理由
  ※ワーク:現状の部下との関係性を考える
3.部下への指導・教育を有効にする方法
  ※ワーク:結果と予定、どちらで管理しているか?
4.若手・中堅営業マンが伸びる「予定マネジメント」
  ※ワーク:コミュニケーションツールを使った演習
5.プロセス管理の有用性
  ※ワーク:標準マイルストーンを作成+ボトルネックの想定
6.受注プロセス(指導・教育の共通の物差し)
  ※ワーク:最適な受注プロセスを考える。
7.数値3ヶ月ABCランク予測と不足対策の講じ方
  ※ワーク:自チームの数値予測表と不足対策の作成
8.コミュニケーションの頻度
  ※ワーク:チームメンバーとのコミュニケーション頻度を考える。
9.部下との面談(孤立抱え込みの防止の為に)
  ※ワーク:面談の内容と頻度を考える。
10.心理的安全性の構築
  ※ワーク:チームミーティングの企画・設定

・部長・部門長向け
「数字を作る営業戦略と部門運営」
1.数字のベースの作り方
 ・重点得意先の特定
 ・営業戦略の策定
 ・既存と新規のバランス設定
2.売るべき商品を決める
 ・重点商品の特定
 ・販売戦略の策定
 ・継続商品と単品商品のバランス
3.営業の行動を変える仕掛け
 ・個人PL(損益計算)による利益思考の浸透
 ・目標設定の妥当性を見せる(BEPと給与)
 ・時間単価を浸透させる
4.限られた時間で効果を最大化する
 ・現状業務、行動時間の見える化
 ・業務仕分けと行動の再設定(PPM分析ほか)
 ・あるべき姿への改善
5.営業部門の風土を変える
 ・目標達成に対して協力的な行動を取る空気感の醸成
 ・表彰の活用
 ・朝礼の活用
 ・チームビルディング

・若手、中堅社員向け
「営業の受注3大プロセスの改善」
1.数字を作る部下とのコミュニケーション
  予定をベースにした育成&数字管理の方法
2.数字の作り方、営業戦略の考え方
  得意先別・利益20:80表から数字のベースを固める
3.動かない部下が動き出す為に必要な事
  目標への腹落ちがなければ、行動は起こらない。
  ・この数字なら出来そうだと思うまでかみ砕く(自分事化)
  ・数字で説明する(個人PLとBEP)
4.目標を達成する為の数字予測と数字管理
  3カ月間のABCランク予測と対策の講じ方
5.行動する時間を作り出す方法
  新規開拓する時間がないという部下に時間を作り出す方法
  ・見える化~業務仕分け~あるべき姿
  ・アプローチ先のPPM分析~再構築(効率改善)
6.目標達成の為に助け合うチームの育成
  チームビルディング(風土改善)、心理的安全性の構築

※営業研修は半日~1日での実施も可能ですが、
複数回の実施で、次回に前回研修の実践へのフィードバックを行い
3~6カ月でPDCAを回しながら定着を図るのがお薦めです。

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