■新規開拓は特殊なのか?
今回は目標には掲げるものの、なかなか実行や成果を上げにくい新規開拓に必要な条件を考えてみたいと思います。
新規開拓というと大変難しいイメージや受注までに辛く苦しい日々があるイメージがありますが、既存の得意先への深耕と比較して、やはり特殊なのでしょうか?
私は、受注までのプロセスは既存深耕も新規開拓も全く同じだと思っています。では、なぜ新規開拓は難しく感じてしまうのでしょうか?
大きく3つあると思うのですが、
1つ目は、時間の問題があるかと思います。営業マンも時間は有限です。今、仕事のある既存のお得意先を優先してしまうと、新規開拓の時間がいつの間にか無くなってしまっていた。つまり行動が0なら、もちろん成果は0になるという訳です。
2つ目は、既に新規開拓先と取引をしている競合との差別化です。何か発注する理由がなければ得意先は、新規の取引先である自社の営業マンに注文を出す許可を会社からもらえないかもしれません。
3つ目は、単純に時間がかかる為、受注という成果が出るまで我慢が出来ない。御社の評価基準が、受注しているかどうかであれば、営業マンが長期間モチベーションを保つのは難しくなります。
■新規開拓に必要な3つの条件
では、どうすればよいのか?
1つ目の時間に関しては、時間を産み出す以外に方法はありません。同じ方角の得意先には同じ日に訪問、同じ企業の別部署にも同じ日に訪問して移動ロスをなくす。事務(提案書、見積り作成など)作業の日と商談日を分けて、事務効率をアップさせるなど色々試していただければと思います。
しかし最も効果があるのは、行先を変える事です。顧客を所謂PPM分析で4つに仕分けて、これ以上は売上の増加が見込めない顧客への訪問頻度を下げて、自社の売上が低くても得意先に予算がある伸びる可能性のある先へ訪問時間をシフトすると、結果は変わってきます。
※PPM分析の具体的な手法は、当ブログ「間違ったら成果は出ない。営業部門はアプローチ先を見直そう!」をご参照ください。
2つ目には、営業マン自身がお客様に興味を持ってもらう為に自社(自分)は何が得意で、どんな強みを持っていて、どんな事でお客様にお役に立てるのかを予め整理して棚卸しておく必要があります。
自社(自分)の強みの棚卸しは手間ではありますが、これをやっておかなければ、得意先は新規の取引先である自社へは注文を出す理由を見つけられないかもしれません。
何もなければ、とにかくスピード対応でOKですので得意先に選ばれる理由を作っておきます。信頼を獲得して、役に立てる事を明確にして、何らかの特長、強みがあれば後はタイミング待ちとなります。
3つ目は、新規開拓は長期的な案件ですので長期プロジェクトの管理手法である、マイルストーン(中間目標)を設定しましょう。
管理する側も中間目標で各営業マンの進捗が見える化されていれば評価もしやすいですし、営業マンも評価されればモチベーションを保ち受注までの長期間、我慢も出来るというものです。
自社の営業部門が既存の得意先と仕事が出来ているのであれば、必ず新規開拓も出来ます。焦らず、恐れず、3つの必要事項にまずは手を打っていきませんか?成果は必ず出ます!
「営業改善」代表:黒田昭彦
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