本来取り組むべき仕事に十分な時間を取る方法

「スケジュール」を作成して、“重要な仕事”を予定として守る

「もっと創造的な仕事に取り組みたい」
多くのビジネスパーソンがそう感じています。しかし現実には、「出来ている」と実感できている人は約半数にとどまる、という調査もあります。
そして、その最大の理由はシンプルに 「時間がない」 ことです。

営業現場でも同じです。
営業の本来取り組むべき仕事は、お客様との商談=顧客との対話です。ところが実態として、資料作成・社内報告・会議・事務処理などに追われ、「お客様と向き合う時間」が薄くなっています。日本企業の営業で言えば、“有効な商談時間”は10〜20%程度という指摘もあります。

私が改善に取り組ませていただいた企業様でも、現場の営業の方から次のような声をよくお聞きします。

「もっと現場へ行きたい」

「名刺交換すら出来ていない取引先担当者がいる」

「資料作成や一次見積りなどの資料作成に追われて、商談など外に出る時間がない」

では、どうすれば“本来取り組むべき仕事”に十分な時間を確保できるのか。
ポイントは、気合いや根性ではなく、時間を“仕組み”で取り戻すことです。


仕事は3つに分類できる

私たちの仕事は大きく分類すると3つに分かれます。

  • 商談などの 「付加価値の高い業務」
  • 報告や承認など、削減が難しい 「必要業務」
  • 事務作業など、削減したい 「低付加価値業務」

成果の分かれ目は明確で、②必要業務と③低付加価値業務をいかに減らし、①付加価値の高い業務をどう増やすかです。

ただし、多くの人がここで失敗します。
「増やしたい仕事(①)」を“空いた時間にやろう”としてしまうのです。

空き時間は、基本的に空きません。
だからこそ必要なのが、「15分スケジュール」なのです。

  • 15分スケジュール:現状(時間の使い方)を見える化して、入れ替えポイントを特定する

ステップ1:「15分スケジュール」で時間の使い方を可視化する

「15分スケジュール」は、1日を15分単位で予定し、結果も記録することで、仕事の中身と時間の偏りを“見える化”する方法です(※「仕事を「見える化」すると、業務があるべき姿へとシフトされて「働き方改革」が進む!」https://eigyoukaizen.com/mieruka/参照)。

1日8時間=15分×32マス
この32マスを、まずは 3〜5営業日 記録してみてください。

ここでやるべきことは2つだけです。

① すべてのマス(業務)を色分け(分類)する

  • 1:付加価値の高い業務(商談、提案設計、顧客課題の深掘り など)
  • 2:必要業務(報告、会議、承認、見積り承認フロー など)
  • 3:低付加価値業務(探し物、二重入力、不要な資料作り、過剰な会議参加 など)

②「低付加価値業務が多い場所」を特定する
重要なのは「忙しい/忙しくない」ではなく、“何に時間を食っているか”を特定することです。
現場でよくあるムダとして、社内会議や社内報告が上位に挙がっている調査もあります。

ここまでできれば、改善の半分は終わっています。
時間は「作る」のではなく、まず「漏れている場所を塞ぐ」ほうが早いからです。


ステップ2:「15分スケジュール」の予定で“重要な仕事”を先に確保する

15分スケジュールで現状が見えたら、次は 未来の時間を守る フェーズです。
ここからは「15分スケジュール」の予定の立て方を工夫します。

スケジュールのコツは「順番」

(1)先に①付加価値の高い業務を入れる

  • 商談(顧客との対話)
  • 提案の骨子づくり
  • 重要顧客の課題整理
  • 次の打ち手の設計(仮説づくり)

(2)次に②必要業務を“枠”で入れる(やりすぎない)

  • 報告は「まとめて処理」
  • 会議は「参加基準」を決める
  • 承認依頼は「定型化」する

(3)最後に“予備時間”を入れる
割り込みや想定外は必ず起きます。
予備時間がないと、①が真っ先に削られます。

ポイントは、①を「空いたらやる」ではなく、「先に予定として押さえる」ことです。
これができると、週間スケジュールは“精神論”ではなく、現実的な武器になります。


ステップ3:②③を減らすための「入れ替え」具体策

ここからが「時間の入れ替え」です。
難しく考えず、まずは次のような“効くところ”から着手してください。

②必要業務を減らす(ゼロにはできないが、薄くできる)

  • 報告:フォーマット統一(1枚化/定型文化)
  • 会議:目的・意思決定者・持ち帰り禁止(決める会議にする)
  • 承認:承認依頼をまとめる時間を固定(都度対応を減らす)

③低付加価値業務を減らす(ここは削減余地が大きい)

  • 資料作成:ゼロから作らない(型・テンプレ・流用、事例の活用)
  • 探し物:保管ルールを1つに統一(格納場所の固定)
  • 二重入力:入力先を一本化(または自動化)
  • 一次見積り:事務・アシスタントへ移管できないか検討
  • “とりあえず参加”会議:参加基準を作って絞る

営業の生産性を上げるというと「訪問件数を増やす」話になりがちですが、現場が②③で詰まっている状態でアクセルを踏もうとしても、疲弊するだけです。
まずは、ボトルネックを外して①に回す。この順番が重要です。


ステップ4:週1回の「振り返り」で仕組みにする

時間の入れ替えは、1回やって終わりでは定着しません。
週1回、10分でいいので、次の2点だけ確認してください。

  • 週間スケジュールの①(付加価値の高い業務)は、予定通り確保できたか?
  • できなかった場合、原因は②か③か?(どちらに飲まれたか)

この“週次の微調整”があるだけで、改善は継続します。
「出来なかった」を責めるのではなく、次週の予定に反映する。これがタイムマネジメントの本質です。


まとめ:重要な仕事は「時間ができたら」ではなく「予定として守る」

本来取り組むべき仕事(付加価値の高い業務)に時間を取れないのは、あなたの意志が弱いからではありません。
仕組みがないと、②必要業務と③低付加価値業務は必ず増殖するからです。

だからこそ、

  • 15分スケジュールで“現状”を見える化して、業務入れ替えのポイントを特定する
  • “本来取り組むべき仕事”を予定として確保し、守り抜く

この2段階で、時間は現実的に取り戻せます。

株式会社営業改善
代表取締役
黒田昭彦

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