【営業の戦略】年末年始の挨拶回りは“不要”?それとも“必要”?

営業にとって、年末年始は一年の中で最も自由に動ける特別な営業期間です。
多くの企業では慌ただしく年末業務をこなしつつも、来客対応は比較的柔軟になり、普段では考えられないほど“アポイントなしの訪問”が受け入れられやすくなります。
つまり、年末年始は、普段は会えない相手にアポイントなしで会える“一年に一度の絶好機”になります。

とくに“人間関係が商談の成否を大きく左右する業界”においては、年末年始の訪問ほど効果が大きい行動は他にありません。

年末年始はアポイントなしでも訪問できる “唯一の時期”

通常の営業活動ではアポイントなしの訪問は好まれません。しかし年末年始だけは状況が違います。

「ご挨拶がてら少しだけ…」
「せっかく来ていただいたので、担当者を呼びますね」
「ちょうど上司がいるので、一緒に挨拶されますか?」

といった対応が多く、訪問ハードルが一年で最も低くなります。

普段は忙しさを理由に断られてしまう企業であっても、
この時期だけは“自然と会える”ケースが一気に増えます。

特に、新規開拓やキーマン訪問が難しい企業では、年末年始は面談の大バーゲンセールとも言えます。

新規開拓の突破口を作るベストタイミング

営業活動の中で最も難しいのは「接点づくり」です。
一度訪問できたとしても、次回アポイントにつながらない企業は少なくありません。

しかし年末年始だけは状況が一変します。

「年末のご挨拶で伺いました」という名目が、次の訪問につなげる“自然な理由”として強力に機能します。

通常期では受付で門前払いされるような企業でも、年末年始なら驚くほどスムーズに入れるケースが多く、接点を作るには一年で最も成功率が高いタイミングです。

疎遠になっていた顧客へも自然に再アプローチが可能

関係が薄くなっている顧客に対して、通常の時期に連絡すると
「急にどうしたのか?」
「何か売り込みに来たのでは?」
と警戒されることもあります。

しかし年末年始に限っては、
「ご無沙汰しております。今年もお世話になりました」
という自然な切り口で訪問できるため、
距離ができてしまった顧客にも違和感なく再接触が可能になります。

止まっていた案件の再起動、担当者変更後の関係再構築などには、まさに最適の時期です。

重要案件ほど“上司同行”が使える最強シーズン

普段はスケジュールが埋まりがちな上司も、この時期は予定を調整しやすいことが多いものです。年末年始は、上司に同行してもらえる“貴重な機会”でもあります。

上司同行には次のような効果があります。

・取引先のキーマンを引き出し、深い話がしやすくなる
・コンペ情勢や裏事情などを聞き出しやすい
・来期予算・計画のヒアリングがしやすい
・「会社として重要視している」というメッセージになる

これらは営業担当者だけでは引き出しにくい、上司という“武器”が同行しているからこそ得られる成果です。

重要案件の戦略訪問としては、この上ないタイミングと言えます。

形式的な挨拶が減った今だからこそ“会う価値が増している”

ここ数年、形式的な挨拶回りは全国的に縮小傾向です。

しかしだからこそ、リアルで会いに行く価値は、むしろ以前より高まっていると言えます。

なぜなら、人は会えば必ず何らかの話をし、情報も生まれ、案件のチャンスも生まれるからです。

・商談の伏線
・来期予算の方向性
・競合の動き
・今後の課題
・会社の方針

こうした情報が、会って5分話すだけでも手に入ることがあります。

「何か次につながるきっかけが欲しい」
そう思う営業であれば、年末年始に動かない理由はありません。

年末年始に“訪問すべき顧客”の条件

次の条件に当てはまる顧客ならば、ぜひとも訪問すべきです。

・来期予算の決裁権者がいる
・現在進行中の案件がある
・継続取引を確実にしたい重要顧客
・人間関係が商談に影響する業界
・更新・価格交渉のタイミングが近い

こうした顧客には、リアルな面談による今後の交渉への地ならしが必須と言えます。

わずか数週間で今後の営業成果が変わる

年末年始のように“自然に会える時期”は、一年で本当にわずかです。
このチャンスをどう使うかで、1月以降、特に来期の商談数・受注率は大きく変わって来ます。

もちろん、義務的な訪問なら必要はありません。しかし、案件を進めるための戦略的な訪問なら話は別で必須です。

ぜひ、年に一度の営業ゴールデンタイムを最大限に活用し、今後の成果を先取りしてください。

株式会社営業改善
代表取締役
黒田昭彦


「見積りを出しても動かない」営業から脱却したい方へ。

・無料セミナー
 「見積り強化プログラム」体験ミニセミナー

・オンライン講座
 「見積り強化プログラム」のご案内

・無料メール講座
 ▶「見積り強化プログラム」メール講座

「営業」をさらに学びたい方へ

・書籍
  ▶「20日間でマスター 数字が作れる営業研修

・コンサルティング&研修資料
 ▶「営業改善」コンサルティング資料

営業改善へのお問い合わせ