プロモーションを営業中心に考える訳とは?

■キャンペーンの景品が提起してきた問題

 先日、前職でお手伝いしていたお得意先様でBtoBのキャンペーンが終了し、景品の発送がありました。BtoBのキャンペーンですので、景品は直送ではなく営業マンの方がお得意先へお持ちします。言うまでもなく、営業接点を増やして関係強化を図る為です。

 そして、営業マンを抱える最前線の営業所様から、この様なご指摘をいただきました。「景品の商品券が裸で送られて来たけど、このままでは渡せないよね?あなたが担当の時はこんな事なかったよね。お渡し用の熨斗袋とかを用意してくれていたと思うけど、後任の方は大丈夫?」と。

 一見クレームの様に見えるかもしれませんが、対応をご心配いただき、教えて頂いたという内容です。ご連絡頂いた事に感謝して、すぐに後任に連絡すると素直に反省していました。

■営業マンがキャンペーン景品を手持ちする意味

 これは、そのまま捉えると営業マンとして気遣いがなかったな。営業はサービス業なのだから、細かい所まで気を遣わなければとなりそうです。

 もちろん、その側面も大いにあるのですが、ふと思いました。もちろん自分自身の反省を込めての話なのですが、このキャンペーンは、本来は営業マンがお得意先へキャンペーンの景品をお持ちする所から始まるのではないのか?と。

 このキャンペーンの目的は売上拡大でした。その為にお得意先との関係強化を図れる内容で考え、そこからのシェア拡大を狙っています。

 そう考えると、お得意先との関係強化の第一歩であるキャンペーン景品のお渡しの際に、お得意先がもらった感を出す演出、熨斗袋に入れるなどが設計されていないというのは、このキャンペーンの趣旨を全く理解しないで、営業マンの方の個人裁量にお任せして、後は宜しくお願いしますと頼り切っていたなと。

 キャンペーン景品のお渡しで終了ではなく、むしろそこからが始まりで渡し方はどうするのか?その際にお得意先にどの様な事をお伝えして行動してもらうのか?というゴール設定が必要だったと。

■営業を起点に考えると見方が変わる

 自社が拡販したい商品・サービスに対してキャンペーンを通じてご協力いただきありがとうございました。これで終わるのではなく、そこから更にお得意先様の新しいネタにもなる自社の商品・サービスに対して、案内するチラシなどの告知物や提案書を同時に配布する。また、お得意先に動いてもらいやすくする販促支援物を考えておけば、効果は倍増します。

 営業マンをサポートする本部の販売促進担当者が考えた場合、どうしてもキャンペーンは景品発送で完了してしまいますが、実際に売上を作る営業マンを中心に考えると景品のお渡しで完了な訳ではありません。

 営業活動は継続して行くのですから、数珠つなぎに施策が仕組まれている方が効果は高い訳です。

 これは、販売促進のあるあるだと思います。自戒を込めて今後は営業をど真ん中、中心に販売促進やプロモーションを考える。いや全ての施策を考えなければならないと感じました。

 また、カタログなどの営業サポートツールにも同じ事は当てはまり、実際に使用する営業マンの使い方とそのゴールを突き詰めれば、販促ツールはその形を全く別のものに変えるかもしれません。

 全ては企業の売上、クロージングの部分を担う営業部門を中心に考える。私は、これを勝手に「営業センターイノベーション」と名付けて、推進しようかと思っています。

 今、実施されている自社のプロモーションは、営業が中心に設計されているか。一度、確認してみませんか?

※自社の営業部門にお悩みのある経営者様は、下記のお問い合わせより、ご連絡を頂ければ幸甚です。全力でサポート、伴走させて頂きます。

「営業改善」代表:黒田昭彦

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