見積りを出したあと、「検討します」で終わっていませんか?「検討します」の裏にある、本当の意味

営業でよく耳にする「検討します」という言葉。
この一言で商談が終わってしまった。

そんな経験、ありませんか?

実はこの言葉、多くの場合は“前向きな検討”ではなく、
「今は決められない」「断るのが気まずい」というサインです。

では、どうすれば「検討します」で止まらず、次のステップに進めるのでしょうか。
そのカギは、見積りを出したあと、どう動くか にあります。


見積りを出したあと、必要なのは「3つの動き」

営業の仕事は、「見積りを出すこと」ではありません。
「見積りを出したあと、どう動くか」 が受注できるかの成否を分けます。

① 内容を理解してもらうための「提案型見積り」

見積りを提出したら終わりではなく、「説明の場をセットする」ことが第一歩。
単に提出するだけではなく、こう動きましょう。

具体的な行動例:

  • 見積り提出時に「10分だけでも内容をご説明させてください」と申し入れて、お客様との取り違いを防止する。
  • 見積書の補足として「提案背景」「導入後の変化」を1枚まとめて添付する
  • 打合せ時には、見積項目を読み上げるのではなく、「なぜこの構成なのか」「なぜ、この項目が必要なのか」をストーリーで話す

価格表ではなく「提案書」として扱うことで、お客様が理解 → 納得 →判断へ進みやすくなります。


② 条件交渉に持ち込む「質問スクリプト」

見積り後に「予算よりも高い」と言われたら、焦って値下げを考えがちですが、
重要なのは “どの条件なら成立しそうか”を一緒に探ることです。

具体的な行動例:

  • 「どの項目がご予算に影響していますか?」
  • 「優先順位が高い要素はどれですか?」
  • 「納期や仕様を調整すれば、予算に収めることが可能だと思います」

つまり、「値段を下げる交渉」ではなく、“条件を整える交渉”に変えること。
これにより、お客様は「この営業と一緒に進めてみよう」かなと感じてくれます。


③ 比較効果を生む「3パターン見積り」

人は「選択肢があると決断しやすくなる」心理を持っています。
そこで有効なのが、3パターン見積り です。

具体的な行動例:

  • 「価格訴求プラン」「サポート充実プラン」「バランス型の推奨プラン」を準備する
  • 打合せで「比較表」を用意し、それぞれのメリット・リスクを説明する
  • 「どのプランが御社に一番合いそうですか?」と質問し、会話を次に進める

こうすることで、お客様の頭の中が「発注するかどうか」ではなく、
「どれにするか」 に切り替わります。

また、考えられるパターンを比較したことにより、お薦めパターンへの納得度も上がります。


「検討します」で終わらせない営業の動き方

この3つを実行すれば「検討します」で終わる確率は下がり、受注に向けた次のステップに進める可能性が上がります。

  • 提案型見積りで「理解と納得」を得る
  • 質問スクリプトで「条件を整える」
  • 3パターン見積りで「納得と相談してもらう体制を整える」

つまり、“見積りを出す営業”から、
見積りで動かす営業”へと変わるのです。


まとめ:「見積り」は営業のゴールではなくスタート

見積りを出したその時からが、営業の本当の勝負です。
価格ではなく、「動かす仕掛け」 を持った営業こそが結果を出します。

そのような動きを取れば、
みなさんの見積りは、「検討します」で止まる単なる価格表から、
「打合せを進めましょう」と言われる提案書に変わります。

ぜひ、次の見積り提出には、3パターンの比較効果を持った提案型の見積りで条件交渉へとつなぐべく、3つの動きを実践してみてください!

株式会社営業改善
代表取締役
黒田昭彦


「見積りを出しても動かない」営業から脱却したい方へ。

オンライン講座 『営業の見積り強化プログラム』 では、
「動画講座」+「ワークシート」+「個別メール指導」で
見積りのノウハウを学べます。

・無料セミナー
 「見積り強化プログラム」体験ミニセミナー

・オンライン講座
 「見積り強化プログラム」のご案内

・無料メール講座
 ▶「見積り強化プログラム」メール講座

「営業」をさらに学びたい方へ

・書籍
  ▶「20日間でマスター 数字が作れる営業研修

・コンサルティング&研修資料
 ▶「営業改善」コンサルティング資料

営業改善へのお問い合わせ

関連記事

  1. 見積りはいつ出すべきなのか?

  2. 見積りが高いと言われた時にはどうするか?価格を下げずに説明が必要な訳。…