
毎日きちんと働いている。
サボっているわけでもない。
むしろ、人より真面目にやっているつもりなのに、なぜか仕事が終わらない。
気づけば今日も残業になっている。
そんな状態が続くと、
「自分は仕事が遅いのではないか」
と悩んだり、
「もっと能力を上げないといけないのではないか」
と考えてしまいがちです。
しかし、本当の原因は、能力不足ではなく、時間の使い方が整理されていないことかもしれません。
1日を「15分×32マス」で捉える時間管理メソッド「15分スケジュール」は、頑張り方を変えるのではなく、仕事の進め方そのものを変えるための考え方です。
やる気や気分に頼らず、仕事が前に進む“仕組み”を作る。そこに、「15分スケジュール」の大きな特徴があります。
※本稿は、株式会社営業改善 代表取締役・黒田昭彦の著書 『15分スケジュール すぐに成果を出す人の時間術』(明日香出版社) の考え方をもとに、HPブログ用に再構成したものです。
なぜ、頑張っているのに残業になってしまうのか?
残業が増えると、多くの人は「仕事量が多すぎる」と考えます。
もちろん、それも一因ではあります。
ただ、実際にはそれだけではありません。
仕事が終わらない人には、いくつか共通点があります。
ひとつは、今日やるべきことが曖昧なまま動いていること。
もうひとつは、どの仕事にどのくらい時間がかかるかを見積もらずに始めていること。
さらに、予定外の割り込みや手戻りが起きる前提で1日の予定を組んでいない(スケジュールに保険をかけていない)ことも原因のひとつです。
つまり、頑張っているのに終わらないのは、能力が低いからではなく、仕事の全体量と時間配分が見えていないからです。
忙しい人ほど、目の前の作業に追われて、1日全体を設計する時間を後回しにしがちです。
ですが、実はその“設計しないこと”が、残業を生みやすくしています。
能力アップではなく、1日8時間に仕事を収める工夫が必要
仕事を早く終わらせようとすると、
「もっと集中しよう」
「もっと早く手を動かそう」
「もっと頑張ろう」
となりがちです。
しかし、ここで必要なのは、精神論ではありません。
必要なのは、1日8時間の中に、どうやって仕事を収めるかを先に考えることです。
たとえば、朝の時点で
- 今日〆切の仕事は何か
- それぞれ何分かかりそうか
- どの順番で着手するか
- 割り込みが入った場合の余白時間をどこに置くか
これが見えているだけで、1日の進み方はかなり変わります。
仕事が早い人は、能力が特別高いというより、時間の使い方を先に設計していることが多いのです。
逆に、仕事が遅くなりやすい人は、作業は頑張っていても、設計がないまま走ってしまっています。
自分の仕事ができる時間は、思っているよりも短い
多くの人は、1日8時間働くなら、8時間をそのまま仕事に使えるように感じています。
ですが、実際にはそうではありません。
会議、商談、打合せ、それにともなう移動時間、さらにメール確認、電話対応、社内調整、急ぎの依頼への対応。
こうした業務に圧縮されて、時間は削られています。
結果として、自分が本来やるべき仕事に使える時間は、想像よりかなり短いのです。
だからこそ、
「今日は時間があったはずなのに進まなかった」
ではなく、
「実際に使える時間はどれ位あるのか」
という視点が重要になります。
この“使える時間”を見誤ると、予定は簡単に崩れてしまいます。
逆に、最初から現実的に把握しておけば、1日の見通しは大きく変わります。
1日を「15分×32マス」で捉えると、仕事は整理しやすくなる
『15分スケジュール』では、1日を「15分×32マス」で捉えます。
1時間単位ではなく、15分単位で考えることで、細かな業務まで含めて仕事の輪郭がはっきりしてきます。
「資料作成」とひとまとめにすると大きすぎる仕事も、
- 構成を考える
- 見出しを作る
- 必要資料を探す
- たたき台を書く
- 修正する
と分ければ、それぞれ何マス必要かを考えやすくなります。
このスケジュールの良さは、予定を細かく縛ることではありません。
仕事を“見える化”し、終わるイメージを持てるようにすることにあります。
本書でも、
「見える化」「終了時間の予測」「予定はすべて書き出す」「余白を入れる」
といった考え方を紹介しています。
仕事は、頭の中で抱えていると重たくなります。
頭の外に出して、細かくし、見えるようにすると、前に進めやすくなるのです。
やる気ではなく、“仕組み”で回す
仕事がうまく進まないと、
「今日はやる気が出ない」
「集中力が続かない」
と感じる日もあります。
実際、毎日コンディションが同じ人はいません。
だからこそ、仕事を気分に任せるのではなく、気分に左右されなくても進む仕組みを持つことが大切です。
『15分スケジュール』は、まさにそのための考え方です。
「やる気が出ない日でも回る仕組み」を作れることが大きな特長なのです。
頑張れる日だけ成果を出すのではなく、普通の日でも前に進める。
その再現性が、時短と成果の両立につながります。
まずは、今日やることを全部書き出してみる
無理をしようとすると、続きません。
まずは、今日やることをすべて書き出すところからでも十分です。
頭の中だけで管理している仕事を、紙でもメモでも一覧にする。
そのうえで、
「これは何分かかるか」
「今日やるべきか」
「誰かに任せられないか」
を考えて、1日8時間に収めるダンドリを取ってみる。
そうすれば、仕事の見え方は変わります。
“頑張っているのに終わらない”状態から抜け出す第一歩は、
もっと頑張ることではなく、
自分の1日を見えるようにすることです。
もし今、毎日忙しさに追われているなら、
一度、自分の能力ではなく、時間の使い方を見直してみてください。
それだけで、仕事の進み方は想像以上に変わるはずです。
株式会社営業改善
代表取締役
黒田昭彦
書籍のご案内
『15分スケジュール すぐに成果を出す人の時間術』
黒田昭彦 著/明日香出版社
2026年3月12日発売/税込1,760円/256ページ
やることが山ほどあって、気づけば今日も残業。
そんな状態から抜け出すために、1日を「15分×32マス」で捉え、仕事を見える化し、やる気に左右されず前に進める方法をまとめた1冊です。




