〆切に追われる人と仕事が早い人の違い

〆切に追われる人は、「〆切日」だけを見ている

「まだ〆切まで時間がある」
そう思っていた仕事ほど、気づけば〆切直前になっている。

そして、慌てて着手した結果、
確認不足、手戻り、残業、上司からの差し戻しにつながってしまう。

このような経験は、多くの方にあるのではないでしょうか。

そのような段取りがよくない人も、やる気がないわけではありません。
能力が低いわけでもありません。

ただ、仕事を始めるタイミングを決めていないことが多いのです。

〆切日は、「終わる日」であって「始める日」ではない

多くの人は、仕事を受けた時にまず〆切を確認します。

「この資料は金曜日まで」
「この見積りは来週火曜日まで」
「この企画案は月末まで」

もちろん、〆切を確認することは大切です。

しかし、〆切だけを見ていると、頭の中ではこうなりがちです。

「まだ大丈夫」
「明日やれば間に合う」
「少し時間が空いたら取りかかろう」

ところが、実際の仕事は予定通りには進みません。

急な依頼や電話対応、社内確認、上司からの依頼、取引先からの問い合わせ。
そうした日々の対応に追われているうちに、気づけば〆切が迫ってきます。

つまり、〆切だけを決めても、仕事は前に進まないのです。

大切なのは、〆切ではなく、着手日を決めることです。

仕事は「いつ始めるか」も大事

仕事が早い人は、〆切を確認した後に、着手日も考えています。

「金曜日までに提出なら、水曜日の午前中にたたき台を作る」
「来週火曜日が締切なら、今週中に必要情報だけ集めておく」
「月末提出なら、まず今週15分だけ構成を考える」

このように、仕事を“〆切から逆算”して考えています。

反対に、仕事が苦しくなりやすい人は、〆切だけを覚えていて、着手日を決めていません。

その結果、頭の中では分かっているのに、実際には何も進んでいない状態になります。

これは、仕事量の問題というより、予定の組み方の問題です。

大きな仕事は、最初の15分を決める

とはいえ、いきなり大きな仕事を全部進めようとすると、気が重くなります。

たとえば、

・提案書を作る
・企画書をまとめる
・見積りを作成する
・研修資料を準備する
・上司に提出する資料を整える

こうした仕事は、ひとまとまりで考えると大きく見えます。

大きく見える仕事ほど、後回しになりやすいものです。

そこで大事なのが、最初の取っ掛かり15分を決めることです。

たとえば、提案書作成なら、

・事例や資料を探す
・タイトルだけ考える
・必要な情報を3つ書き出す
・上司に確認する論点を整理する
・1枚目の構成だけ考える

ここまでなら、15分でも着手できます。

仕事は、一度動き出すと進みやすくなります。
反対に、始めるまでが一番重たいものです。

だからこそ、最初から完成を目指すのではなく、
タスクを具体的な動きを取りやすい所まで細かくして、
最初の15分で何をするかを決めておくことが大切です。

「時間ができたらやる」は、予定ではない

よくあるのが、

「時間ができたらやります」
「落ち着いたら着手します」
「空いた時間で進めます」

という考え方です。

しかし、仕事をしていると、時間は自然には空きません。

空いた時間は、メール、電話、確認作業、細かい依頼で埋まっていきます。

だからこそ、重要な仕事ほど、予定として先に入れておく必要があります。

「水曜日の10時から15分、提案書の見出しを作る」
「木曜日の朝一番で、見積り条件を確認する」
「金曜日の午後に、上司確認用のたたき台を作る」

このように、仕事を予定に変えることで、初めて動き出します。

15分単位で考えると、仕事は現実的になる

仕事を進める時に、いきなり1時間、2時間を確保しようとすると難しく感じます。

しかし、15分なら確保しやすい。

15分あれば、完成はしなくても、前に進めることはできます。

・メールの論点を整理する
・資料の目次を作る
・見積り条件を確認する
・必要な情報をメモする
・次に確認すべき相手を決める

この小さな前進が、〆切前の慌ただしさを減らします。

仕事が遅くなる原因は、やる気や能力、
最後の追い込みが足りないからではありません。
最初の一歩、初動の動き出しにあります。

〆切管理だけではなく、着手管理をする

〆切に追われない人は、特別に仕事が速いわけではありません。

〆切日だけでなく、着手日を決めて段取りを早めに取っているのです。

大きな仕事をそのまま抱えるのではなく、最初の15分でできる所まで小さく分解する。

「いつまでに終えるか」だけでなく、
「いつ、何から始めるか」。

ここを決めるだけで、仕事の進み方は大きく変わります。

株式会社営業改善
代表取締役
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