中小企業の社長のお悩み、自社が今後どうなるかを知る方法。

新型コロナウイルスの影響はいつまで続くのか?
終息後のポストコロナの経済動向は自社にどの様な影響をもたらし、我々は今後どうなっていくのかは中小企業の社長ならば誰でも知りたい事だと思います。
そこで、今回は中小企業の社長に必須の、自社が今後どうなるかを知る方法を考えてみたいと思います。

■ある中小企業の三代目社長のお悩み

先日、こんな話をお伺いしました。
ある中小企業の三代目社長とお会いすると、今は仕事が順調だが、今後どうなるかが心配でならないとこぼされる。
なじみの会計事務所の所長に相談したりもしたが、悩みは消えなかった。

中小企業はコロナ禍でどこも大変です。先を明るく見て、うまく乗り越えていけるといいですね。と言われても悩みは晴れないでしょう。
確かに今後どうなるかは中小企業の社長なら誰でも知りたい事だと思います。

■ポストコロナの経済動向

今、世間で言われているのは、未曾有の金融緩和でバブルになるだろう説と金融破綻するだろう説の2つの説です。

仮にバブルであれば、コロナの状況が海外よりもましな日本に投資が集まりつつあるので、金融緩和と合わせて2年半位は良くなるかもしれません。
逆に金融破綻(リーマンの様な状況)だと大変厳しい状況になります。

■自社の立ち位置を知る

しかし、中小企業が知りたいのはその様な経済概況ではありません。
自社が今後、5年、10年、20年とどうなって行くかを知り、先に手を打っておきたい。それだけだと思います。

自社が今後、5年、10年、20年とどうなって行くかを知るにはどうすれば良いのでしょうか?

それには、まず自社の立ち位置を知らねばなりません。今、自社はどの様な利益構造になっているのか?
つまり、どの様なお得意先が主要なお得意先で利益の源泉なのかを知ることが第一歩となります。

そして、そのお得意先の10年後、20年後、30年後を予測します。今後伸びそうな業界なのか、逆に厳しくなっていく業界なのか。
現状のお得意先が10年後も安泰であれば大丈夫ですが、伸びそうにない業界であれば、今後伸びが推測される業界を新規開拓する作戦を考えるべきとなります。

■主要お得意先の今後≒自社の未来

では、10年後、20年後、30年後を予測することは可能なのでしょうか?

私は、ひとつの例として建材関連の調査をお手伝いした事があるのですが、建材の将来性を調べた際に新築の住宅着工件数は20年後には半分になるという予測が野村総合研究所さんから発表されていました。

※株式会社野村総合研究所「日本における「2020~2040年度の新設住宅着工戸数」と「2019~2040年度リフォーム市場規模」を予測」

絶望的な気持ちになりそうな予測ですが、よく見てみるとリフォーム関連は横ばいで今後20年の中長期も何とかなりそうな予測でした。

そうなると、得意先では新築が主力かリフォームが主力かで対策が全く異なってきます。さらに扱う部材が屋根なのか壁なのか、同じ屋根や壁でも素材が色々ある為、素材によっても状況は全然違っていました。

この様に業界予測を丁寧に調べていくとある程度は見えてくるものがあります。また、絶望的な予測が出てきたとしても、それは将来の事ですので今、分かれば対策を講じる時間はあります。
なぜなら、それなりの労力はかかるとしても新規開拓で、得意先の構成を変えれば良いだけなのですから。

■明るい未来の為に

明けない夜はないという様にコロナもいつかは終息するでしょう。その時にどこへ向かって加速していけばよいのか?その一つの答えが今回のお話だと思います。

今後への不安を解消する為に、自社の立ち位置の見直し(主要得意先の今後を予測)して自社の営業戦略を再構築する。
これは、ポストコロナでスタートダッシュを切る為に、是非ともやっておきたい経営活動ではないでしょうか?

ぜひ、みなさまの企業でも自社の立ち位置の見直し(主要得意先の今後を予測)して自社の営業戦略を再構築されて将来、大きな成果を手に入れて頂ければと思います。最後までお読み頂きありがとうございました。

「営業改善」代表:黒田昭彦

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