営業部門が年度目標を期首に達成してしまう方法!

■得意先の予算を掴むにはタイミングが重要!

前回のブログで、営業数字を上げて行く為には、得意先が持つ年間・予算計画の把握が重要である事をお伝えしました。では、その重要性が分かった所で、どの様にそれを考え掴んでいけば良いのでしょうか。

法人営業の場合ですが、年間の予算計画を立てる上ではタイミング、得意先が提案、見積り(予算)を知りたがる時期を考えてみる事が大切です。

得意先には1年で1度だけ、営業に課題を話してくれ易い、営業からの提案を喜んでくれる時期があります。
それは、得意先の担当者が1年の「年間の予算計画(実施する内容、予算)」を考える時期です。

12月決算の会社であれば概ね9~10月、3月決算の会社であれば12~1月がおおよその目安になります。

※スケジュールは、各社によって違いますので時期に関しては、ヒアリング(聞き込み)で確認するしかありません。
※流通でもバイヤーは3月決算(4月から新年度)であれば、年間の販促計画を立てる時期(12月)に各メーカーに売場提案の提出を求めます。

普段は、素っ気ない対応が多い新規開拓先などでも比較的、話を聞いてくれ易いのはこの時期です。

そして、このスケジュールにそって提案が得意先の年間の予算計画に入り込めば、数字は自動的に見えてきます。

■得意先の年間・予算計画に入ると何が起こるのか?

 年間の予算計画の中で採用されれば、こちらから提案していますので、契約・受注する確度は極めて高くなりますし、コンペが得意先の社内規定でも、かなりの確度で受注が見込めます。

更に悩み所の見積りでも、こちらから予算(見積り)を提示しますのでコンペの様な競争や値切りも少なくなり、利益も出しやすくなります。

自分自身の会社が3月決算で得意先も3月決算であれば、期初前の2月ごろには結果も出ますので、新年度のスタート時には、ほぼ数字の年間計画が立ち、1年の数字がスタート時に目算が立つという様な事も夢ではありません。

年間の予算計画で獲得出来た契約・受注案件の実行と並行して、目標に足りない数字は以前よりも格段に少なく明確ですから、その分の仕込みに使う時間の確保も容易になります。

そうすれば、先回りしたスケジュールで動く事になりますので、数字の予想もかなり楽になり精度も高く余裕が持てます。
 
数字が足りない場合でも、対策は早く打てるますので達成の確立は飛躍的に高くなるのです。

■得意先の年間・予算計画に入り込めなかった場合は・・・

逆に、年間の予算計画に入り込めなかった場合は厳しくなってきます。
 
年間の予算計画を聞きこんで、まだ受注先の決まっていない案件に関してアプローチして行く事になるとどうなるでしょうか?

受注先の決まっていない案件が少なかったり、コンペになったり、予算に関しても決まった金額がある為、利益が出しづらかったりと後手後手になり良い事はひとつもありません。

年間の予算計画の機会を逃すと、上半期の得意先の業績を受けて見直される、下半期の予算作成(予算の見直し)まで、チャンスは少なくなります。
 
しかも、下半期の予算作成(予算の見直し)は、あくまで予算の見直しですから、見直しがない場合はノーチャンスになる可能性もあります。

新規開発などでよく「提案は良いけど、今期は予算がないよ」というのは、体の良い断り文句の場合もありますが、上記のように、予算がなければ得意先も動きようがないのです。

「営業改善」代表:黒田昭彦

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