中小企業の社長がポストコロナに備えておくべき事

2022年2月21日になって東京都の新型コロナウイルスの新規感染者数は8,805人でおよそ1カ月ぶりに1万人を下回りました。また、イギリスは同日コロナ規制を2月24日に全廃にしてインフルエンザと同様に扱って通常の生活に近づけると発表しました。
まだ新型コロナウイルスの脅威は衰えていない様にも思えますが、新型コロナウイルスの影響以前を考えると人手不足、働き方改革が再びクローズアップされる可能性もあります。また、最低賃金は上昇を続けています。
さらに最近はインフレの懸念も出ており、今後近いうちに企業経営で効率化の追求が重要なキーワードになって来ても全くおかしくない気配です。そこで、今回は営業の効率化について考えてみたいと思います。

■人手不足、働き方改革、最低賃金が示唆する事

新型コロナウイルスの影響はまだ大きいのですが、今後いつかは収って来るのですから、経営者としてはコロナ明け経済がどうなるのかと自社の対策は考えておかねばなりません。

コロナ明けの経済が完全にコロナ前に戻るかどうかは何とも言えませんが、コロナ前の状況では日本経済は人手不足でした。
また、最低賃金は新型コロナウイルスの影響下でも上がり続けており人件費の上昇は経営にボディブローの様にジワジワとダメージを与えて来ます。

この様な状況を考えますと、新型コロナウイルスの影響が収束し経済が回復したとしても業務の効率化を行い、企業競争力をつけておかなければ生き残りは難しいのではないでしょうか。

■人・モノ・金が大企業に及ばない中小企業の生き残り方

では、人・モノ・金が大企業に及ばない中小企業はどうすれば良いのでしょうか?

具体的には、先に挙げた3つの事項に関して以下の様な対処、改善が必要になって来ます。

【人手不足】
・人員の能力、適性を見極めた再配置、最適化 
・営業体制の見直し(営業所の配置、人員の配置、担当の再編成)
・営業戦略の見直し(営業資源の配分見直し:重点得意先、各得意先への営業にかける時間・費用の見直し)

【働き方改革】
・残業の抑制(業務の見える化~あるべき姿への移行)
・能力アップ(マネジメントの強化、育成・教育プログラムの導入、受注プロセスの見直し)
・業務時間の配分見直し(会議、日報・週報、報告・連絡・相談の手法を改善)

効率化を進める具体的な手法

具体的には各々の改善事項ごとに下記の様な手を打つべきでしょう。

【人手不足】
・人員の能力、適性を見極めた再配置、最適化
 各社員様がどの様な業務を担当、実施しているのかを把握。
 その後、各社員様の適正(能力:得意不得意、モチベーション、人員間の相性など)を考慮して再配置。
 ※適正な再配置により、人員増なしで人手不足が解消される例もあります。
  この辺りは社労士さんの得意分野ですので顧問がいる場合はぜひ相談してみてください。

・営業体制の見直し(営業所の配置、人員の配置、担当の再編成)
 現状の営業体制で得意先に対して担当が重複していないか?
 担当エリアがまとまっておらず効率が悪くないか?
 特定のマネジャーに部下が多く目が行き届かなくなっていないかなど非効率になっている部分がないか?
 などを確認、是正します。

・営業戦略の見直し(営業資源の配分見直し:重点得意先、各得意先への営業にかける時間・費用の見直し)
 人、モノ、をどこに向けるのか?
 具体的には、パレート(20:80)の法則で顧客を分析。上位20%の重要顧客への注力で数字を安定させます。

また、ボストンコンサルティンググループが提唱したPPM分析を行い、営業マンが数字の上がる見込みのある得意先へ十分な時間を確保しているか、逆に見込みのない顧客へ時間を使い過ぎていないかを確認します。

日々の営業活動の行先、時間配分が間違っていれば成果は出ませんので、営業の効率化には欠かせないものになります。

ただ、効率化や目標アップを掲げると現場の社員は少なからず「今でも全力でやっている。十分忙しい!」と反発するものですので、実際の分析数字や表で分かりやすく可視化してあげる事も重要になります。
実際に業務遂行するのは、現場の社員ですので彼らの目標への腹落ちはとても大事な事になります。

【働き方改革】
・残業の抑制(業務の見える化~あるべき姿への移行)
 最近は仕事よりも趣味などの生きがいを重視して給料はそこそこでも良いので残業が少ない仕事を志向する方が多くなりました。この事は人手不足の際には大きな課題になって来ます。時間は有限だからです。

限られた時間をあるべき姿で勤務してくれているのかは経営者としてはとても気になる所かと思います。そこで、現状は営業マンがどの様な時間配分で何をしているのかを「見える化」して行きます。

Googleカレンダーを業務でお使いの企業様は少なくないと思いますが、そのGoogleカレンダーの15分版で個業も全てスケジューリングする「15分スケジュール」をご存じでしょうか?

「15分スケジュール」であれば業務「見える化」は、エクセルを使って即日でも実施が可能です。

To doリストと比較してもメリットが多い「15分スケジュール」を、2週間~1カ月実施して業務記録を収集すれば、後は「あるべき姿」になる様に仕分けを実施すれば完了です。

※詳細は、営業改善ホームページ「仕事を「見える化」すると、業務があるべき姿へとシフトされて「働き方改革」が進む!」をご覧頂ければと思います。

・能力アップ(マネジメントの強化、育成・教育プログラムの導入、受注プロセスの見直し)
 社員教育は息の長い取り組みとなりますが、教育プログラムの導入、受注プロセスの見直しは、社員教育の効果を飛躍的に高めてくれます。

限られた人材で売上を向上させるには社員の能力をアップさせるしかありません。また、社員教育がしっかりしており自分自身が成長できる環境であれば、社員からは魅力的な会社となります。

営業の社員教育はベースとなる教育プログラム(受注プロセスの確立)が重要となって来ます。

指導するマネジャーも指導される側のメンバーも、共通の軸となる教育プログラム(受注プロセス)があれば意思疎通や学びが楽になるからです。

※詳細は、営業改善ホームページ「営業研修・営業教育プログラム」をご覧頂ければと思います。

・業務時間の配分見直し(会議、日報・週報、報告・連絡・相談の手法を改善)
基本的には、業務の見える化~あるべき姿への移行の手法と同じですが、ある調査によると、営業担当者は働く時間の約25%を無駄だと感じています。

その内容の1位は「社内会議(33.9%)」で、2位は「社内報告業務(32.4%)」です(HubSpot年次調査「日本の営業に関する意識・実態調査2021」)。

つまり、業務仕分けの際に営業担当者の約25%が無駄だと感じている社内会議、社内報告業務を何らかの形で見直せば、業務効率がアップするだけではなく、現場の満足感も上がりモチベーションアップによる一層の業務効率アップも見込めるという事です。

会議は必要なメンバーだけに絞られているか?
議題は事前に回覧されて会議時間に無駄はないか?
会議という名のメールで済む情報共有だけの集まりになっていないか?
などを会議ごとにチェックしていきたいものです。

私の知っている事例では、慣例でずっと続いているという理由だけで行われていた会議を廃止して、顧客訪問などに使える営業時間が10%アップしたという事例もあります。

これは、営業マンのモチベーションにも関わりますのでこれも大事な事項になります。

同じ理由で日報、週報も営業マンからは不満の多い仕事です。
不満の多くは、提出しても何の反応もないのに時間を掛けてする必要があるのかという不満です。
慣例だけで実施しているのであれば、見直す必要があります。

以上、コロナ明けに必要な営業の効率化に関してポイントを説明させて頂きました。

明けない夜はないと言います。新型コロナウイルスの影響もいつかは収束します。
新型コロナウイルスの影響は甚大でしたが、人手不足、働き方改革など効率追求への課題が、適切な言い方ではないかもしれませんが助成金などによって一時、棚上げされて来た部分もありました。

ただ、今回見てきた様に考えて行かなければならない事項はたくさんあります。
今は新型コロナの影響が大きいからではなく、時間が作れる新型コロナの影響が大きい今だからこそ考えておきたい営業の効率化のあれこれを書き出してみました。

経営者の方は、常に先を見据えて手を打ち続けて行かねばなりません。
ぜひ、営業の効率化に関して先手を打って業績向上という明るい未来を手に入れてください!

「営業改善」代表:黒田昭彦

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