営業が3月にすべき3つのこととは?

1~3月は何かと多忙な時期で行く、逃げる、去ると言われアッという間に過ぎて行く時期ですが、営業にとっては重要な時期でもあります。もちろん経営にとっても数字を作る重要な時期になります。

特に法人営業の場合、3月は多くの企業が期末を迎える節目の時期で営業としてはアンテナを張っておかねばならない時期になります。
個人向けの営業でも3~4月は子供の卒業・入学などライフステージに変化のある時期ですので顧客の節目になっていないかの確認はいつもの時期より必要性が高いのではないでしょうか。

今回は法人営業の場合に営業が3月にしておきたい3つの事柄とそれを実行する為に経営者や管理職(マネジャー)は何に注意を払わねばならないのかを考えて行きたいと思います。

■年度末の予算消化は当然ですが確認すべき

年度末の残り予算を確認して歩かない営業マンはいるのでしょうか?

ひと昔前の公共事業の道路工事ではないのだから期末の予算消化なんて・・とバカには出来ないと思います。多かれ少なかれ予算が残っていれば顧客側からすれば使う余地があるのは確かです。

実際にオフィス家具の業界などは期末に予算が残っているから発注というケースが多々ありますし、様々な業界で多かれ少なかれある話だと思います。

普段に比べて受注の可能性が高いのですから顧客先へと訪問しない手はありません。提案の準備も必要ありません。ただ、期末でご予算が残っていらっしゃるとかございますか?と聞けば良いだけなのです。

1年間で最も受注トークが簡単な時かもしれません。

■春は人事異動も多い季節

受注や契約はどこから来るのか?

もちろん得意先の担当者、人から来ます。そう考えると人事異動がある春先のこの季節はピンチとチャンスが同時に押し寄せる慌ただしい季節かもしれません。

もちろん人間関係に頼る受注ではなく仕組みで受注出来れば最高ですが、なかなかそううまく行かないのも現実です。

また、人事異動が起こる理由は得意先の方針による所が大きいので方針変更があれば大規模な人事異動が発生します。単純に人の配置だけでなくどの様な方針が裏にあるのかを確認する事が、今後の受注確度を高める事になります。

来期、4月からの予算を確認してアプローチする

営業が3月にしておくべき3つの事で「年度末予算の獲得」「人事異動の把握」は多くの営業マンが実施しています。ただ、3つ目のことは意外と出来ていない様に思います。

それは、新年度4月からの予算の聞き込みです。年度末の残り予算も大切ではありますが、潤沢な予算が組まれるのはもちろん新年度の計画的な予算に違いありません。

企業によって新年度の予算決定の時期は違いますが、3月に時点で4月からの予算が決まってない事はないでしょうから早い時期に聞き込めれば、それだけでもライバルから一歩リード出来るというものです。

ここは本当に踏ん張り所で、新予算の実施時期、予算、担当者が分かれば予算獲得の可能性はグッとアップします。逆にこれが掴めていないと予算へのアプローチは難しく受注は遠のいてしまいます。

■3月の営業に本当に重要な事とは?

以上、「年度末予算の獲得」「人事異動の把握」「新年度4月からの予算の聞き込み」の3つが、営業が3月にやっておくべき3つの事項ですが、本当に重要な事はこの3つを成し遂げる為に動く事、顧客のもとへと出向き話をする事です。

なんだ、当たり前の事じゃないかという声が聞こえて来そうですが、その当たり前の事は御社の営業部隊では普段から実施されているでしょうか?

営業は外に出るのが当たり前のイメージがありますが、効率化が推進され人員が最小限まで削減されて、働き方改革の旗のもと残業時間までが抑制されて来ると見積りを含めた事務処理に追われるなど工夫がなければ終始、受身な状態の営業マンも珍しくなくなりました。

人は普段と違う行動をする事を好みません。普段は外に出ずっぱりではない営業マンに3月は特別だからと言っても言葉だけでは動かないのです。
ただ、この時期に動かなければ情報が取れずに大きな遅れを取ってしまう事も確かです。

そこで、普段はそれほど活発に動かない営業マンであっても、この時期だけは動き続ける様にする工夫や仕組みが必要になります。

それこそが、経営者や営業部門の管理職(マネジャー)の仕事ではないでしょうか。何も難しい事ではないのです。営業のメンバーに動く為のネタを提供してあげれば良いだけなのです。

例えば、期末なので得意先の上席へ挨拶に行きたいから顧客の担当者を通してアポイントを取ってくれとメンバーへ働きかければよいのです。

全ての顧客先へアポイントが取れる訳ではないかもしれませんが、それはそれで大事な現状分析になります。アポイントが取れない=関係性が構築されていない訳ですから課題が一つハッキリする訳です。

他にも挨拶の品(ノベルティ)を制作して得意先へ回って全て配り終える様にでもOKです。メンバーにとっては得意先へ出向く理由が出来る訳ですから得意先回りを促進する立派な仕組みに違いありません。

この様な営業メンバーが動ける、動くしかなくなる仕組みを作りあげて動きを促進する事こそが本当に重要な事になります。

営業メンバーも動きさえすれば、いくつかの成功事例が出来て来ます。そして、それは自信につながり次の行動へと続いて行きます。

実は3月はそういう営業行動の改善に適した時期でもある訳です。
ぜひ、御社でも上記の様な営業メンバーが動く仕組みを作り業績向上という明るい未来を手に入れてください!

「営業改善」代表:黒田昭彦

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