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■なぜ会議で共有するのに、成功事例の共有は進まないのか?
営業部門に関するよくあるお悩み 「トップセールスマンとその他の営業マンの差が大きい」「数字の状況が厳しいのに営業マンの動きが変わらない」「会議・勉強会を実施しても、成功事例の共有が進まない」は、 一体どこに原因があるのでしょうか?
これらはトップセールスマンの営業ノウハウ(成功事例)を横展開する事で改善されそうなテーマでもあります。
そして多くの企業様が、それに関しては営業会議で共有はしているのだけども・・・と歯切れが悪い回答があり、それに続くのは、共有してもほとんど推進されない、数字も改善しないというものです。
■ある事例は笑い話なのか?
例えばこんな事例があります。あるゴルフスクールでの成功事例の共有で・・・
ゴルフスクールの成功事例は2点です。一つは、現会員の受講継続。2つ目は新規会員の獲得です。
その1点目の成功事例の共有で、夏の暑い日のレッスン後に「かき氷」をサービスした所、大変好評で顧客満足度が上がった。結果、レッスンの継続化にもつながった。
その反応は・・・
当施設には、かき氷機がないので実施できない。
表面的な事象を見て、自分自身とは状況が違うと思い込んでいる。典型的な失敗事例です。
そこで、次のように語りかけます。
施設にかき氷機はないが、何らかのサービス(冷たいものの提供)は可能ではないですか?例えば、アイスコーヒーの提供は可能でしょうか?
アイスコーヒーも難しいのでしたら、よく冷えたペットボトルを購入してもOKですよ!
それなら可能ですという反応に変わります。
表面的な事象ではなく、何らかのサービスをして顧客満足度を上げれば、レッスンの継続化につながり、十分に元は取れて収益がアップするという所まで要因分析し掘り下げます。
そして、ご自身に置き換えて頂くように持ち掛けると共有が動き出します。
ある方にこのお話をすると極端だな!と、ひとしきり笑われた後、ふと真顔になり、でも確かに似た様な事はあるよねと考え込んでしまわれました。
■営業部門で成功事例を推進するコツとは?
つまりコツは共有したい方(例えば、自社の普通の営業マン)に、ご自身に置き換えて頂けるまで要因分析して掘り下げる事になります。
人は習慣の生き物ですから、なかなか変わりません。本を読んで成功するノウハウを学んでも99%の人は実践しません。
成功事例の共有も自分とは状況が違う。だから置き換え出来ないな。残念だな。どこかにいい方法ないかなというのがよくある受け止め方です。
逆に言うと要因分析まで掘り下げて、自分自身への置き換えを行ってもらい、宣言または意識して頂けば、共有及び再現は驚く程スムーズに進みます。
心当たりの企業様は、ぜひ次回の営業会議から「要因分析」を意識されてはいかがでしょうか?共有及び再現が驚く程、変わるはずです。
■会議での共有の仕方をチェックされていますか?
例えば、営業部門の会議でこんなシーンがありました。
ある営業マンさんが最近、新規開拓されたメーカー様で大きな受注をした成功事例の共有です。
会社側からすれば、この成功事例に学んで業績拡大に加速をつけたいという思いがあります。
ただ、どのような話し方で成功事例を発表するかは担当者へお任せになっていました。
成功事例を発表された営業マンの方は、勝因は人間関係の構築ですと発表されました。
得意先のご担当者様にも、その営業マンさんにも同じ年頃の子供がいました。夏休みのことです。
その営業マンは子供が喜ぶクワガタがいる雑木林を知っていたのでお誘いします。早起きしてお互い子供連れで一緒に行きませんか?と。
得意先のご担当者様は大喜び。子供がたいそう喜んでねと大満足です。
こんなに強固な人間関係があるから受注が出来た。会社側もみんなも見習って頑張れと言う。
別に間違いではありません。でも、これでは横展開は進みにくそうです。表面上の話だと、すごいねで終わってしまいがちです。
良い事例だからと真似しようにも、自分へどの様に置き換えれば得意先と人間関係が進むのかが分かりにくいのです。
■何が成功の要因なのかを掘り下げる事の重要性。
人間関係の深め方。その成功事例の方は、飲みに行けば仲良くなる自信があるのですが、それはなぜなのか?
飲みに行った場で、どの様な流れで、どういうゴールにたどり着くと関係強化はOKなのかが分からなければ、共有は難しくなります。
そして、よくよく伺ってみると成功要因は他にもあって、実は人間関係はその入り口に過ぎなかったのです。
受注のプロセスは、以前のブログ記事「営業数字の作り方、これが秘訣!」や「営業部門が年度目標を期首に達成してしまう方法!」でご紹介した営業手法「年間計画」の実践そのものでした。
もちろん、これは受注された営業マンに責任はありません。岡目八目と言いますが第三者目線で、基本の受注プロセスに沿って一つ一つのプロセスを確認しなければ、なかなか抽出は難しい事が多いのですから。
この様に、せっかくの成功事例が要因分析不足の為に活かされずに、すごいねで終わってしまう。これは本当によくある話なのです。
トップセールスマン頼りの営業に不安がある。でも、トップセールスマンの成功ノウハウが共有しても共有しても、いつまでたっても横展開されない。そうお悩みの企業様には、成功事例の共有を事前によく吟味して要因分析される事を強くお薦めします。
■「成功事例」の共有に必要となる営業の基礎
では、成功事例の共有に必要な要因分析はどうしたら出来るのでしょうか?
それには、まず成功事例の共有の前に営業の行動基準となる「営業プロセス」の作成を行います。
なぜ、「営業プロセス」を作成するのかですが、成功事例の共有が進まない原因の一つに成功事例を発表する優秀な営業マンと聞く側の一般的な営業マンには決定的な違いがあるからです。
その違いが数字の違いにもなっているのですが、優秀な営業マンと一般的な営業マンには受注までの「営業プロセス」の各プロセスで行動や目指しているゴールが全然違うのです。
つまり、営業における行動の常識や基準が違う為、せっかく優秀な営業マンが成功事例を発表してくれても、営業の基礎が違うので応用編の成功事例も表面的な事象でしか捉えられず自分に置き換えることが出来ないのです。
自分に置き換える事が出来なければ、その事例はどんなに素晴らしい成功事例でも特殊要因として扱われて共有はされません。
ですので、営業としての基礎の部分を整える為に優秀な営業マンの「営業プロセス」を把握して一般的な営業マンに「営業教育プログラム」として落とし込んでいく必要上がるのです。
優秀な営業マンの「営業プロセス」を元にした「営業教育プログラム」があれば、一般的な営業マンはその「営業教育プログラム」を通して、優秀な営業マンと自分との違いを確認できます。
成功事例の共有も優秀な営業マンの営業手法と一般的な営業マンの営業手法の違いな訳ですから、このベースの部分となる優秀な営業マンの「営業プロセス」を理解しておけば、共有は早い訳です。
もちろん、「営業教育プログラム」となる優秀な営業マンの営業プロセスの抽出には時間がかかりますが、その後の御社の業績向上がその価値を教えてくれるはずです。
もし、興味はあるが自力では難しそうだ、自社に合うか確認したいという場合は「営業改善」では 初回無料でWEBでの個別相談も実施しております。
営業プロセスの抽出、営業教育プログラムを作成される上での疑問点やサポート、研修のご相談は、ご遠慮なく「お申し込み」よりご連絡ください。
画面越しかもしれませんが、お会いできるのを楽しみにしております。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
「営業改善」代表:黒田昭彦
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