■営業部門の訪問先別、時間配分は適切か?
自社の営業部門はまじめに頑張っているのだが、なぜか成果が芳しくない。そう感じられたら、現状、訪問している行き先(既存の得意先、新規開拓のアプローチ先)に使っている時間が適正なのかを検証してみてはいかがでしょうか?
自社の営業部門が訪問する既存の得意先、新規開拓のアプローチ先は恐らくいくつかあり、ひとつではないと思います。
よく伺うお客様、たまに伺うお客様、めったに行かないお客様、ひょっとしたら、ほったらかしでほぼ行っていないお客様もいらっしゃるでしょうか。
それは、どういう基準で決めているでしょうか?
これは、極めて重要なチェックポイントです。
要はその理由が行きやすいから行っているのと、予算が潤沢にあるので、開発する甲斐があるから行っているのでは全く違うという事です。
■営業部門の訪問先別、時間配分の最適化の方法
現状、訪問している行き先(既存の得意先、新規開拓のアプローチ先)に使っている時間が適正なのかの検証は以外に簡単なので、ぜひチェックして頂ければと思います。
検証の仕方ですが、よくあるマーケティングの基礎表(PPM:プロダクト・ポートフォリオマネジメント※このブログのイメージ画像の表です。)を作成します。
まず縦軸に行き先における自社のシェア(取引額)を取ります。
次に、横軸に行き先の予算額(不明の場合は想定します)を取ります。
縦軸(自社のシェア)、横軸(行き先の予算額)の各々、真ん中で線を引き4分割します。
そうすると
①左下(自社のシェアが低く、行き先の予算もないので行くべきでない所)
②左上(自社のシェアは高いが、行き先の予算は少ないのでこれ以上は伸びる余地が少ない。効率化すべき所)
③右上(自社のシェアも高く、行き先の予算も豊富。時間をかけても守るべき所)
④右下(自社のシェアは低いが、行き先の予算は豊富。時間をかけて開発すべき所)
という4つの区分が出来上がります。
後は、現状の行き先(得意先、新規アプローチ先)を4つの区分の何れか該当する場所へ置いてみましょう。
■時間配分を最適化すれば売上は拡大します
そうすると如何でしょうか。
以外に②の効率化すべき所(自社のシェアは高いが、行き先の予算は少ないのでこれ以上は伸びる余地が少ない)に時間をかけ過ぎていたりしないでしょうか?
また、④の開発すべき所(自社のシェアは低いが、行き先の予算は豊富)に対しての時間が少な過ぎたりと思っていたよりも効率の悪い時間配分になっていたりしないでしょうか?
これは、新規開拓のアプローチ先の取捨選択にも応用可能です。
新規開拓のアプローチ先に予算があるかないか、競合の状況から自社のシェア伸長の難易度、可能性がどの程度あるかでプロットすれば、アプローチの優先順位は自ずと決まって来るかと思います。
もちろん新規開拓の場合には競合の状況がありますので、あえて契約の取りやすい(競合の少ない)予算が少ない行き先を口座開設の為に選択する事もあるかもしれません。
ただ、どちらにしてもこの表があれば営業戦略を立てやすいのは間違いありません。
営業部門が、なかなか新規開拓の時間が取れていないなど、現状の営業部門の時間配分に疑問、お悩みの経営者様、営業幹部の皆様はぜひご確認いただけたらと思います。
「営業改善」代表:黒田昭彦
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